卒業生インタビュー第一弾「おでんBARny up」経営 鈴木加子さんにインタビューをしました

12時間で学ぶMBAエッセンス」卒業生インタビュー第一弾 2019年6月19日

「おでんBARny up」創業、経営者 鈴木加子さん インタビュー)内田由里子

2009年、すでに10年前になりますが、鈴木加子さんは、弊社が早稲田大学エクステンションセンターで開催していた「12時間で学ぶMBAエッセンス」を受講してくれました。受講後すぐに「バニーガールのいるおでんバー「おでんBARny up」」を開業し、現在も営業を続けていいます。バニーガール×おでんバーというユニークなコンセプトのもと、多くのビジネスパーソンが集まり、毎日に賑わいをみせています。

まずは、「12時間で学ぶMBAエッセンス」を受講してくれたきっかけを聞いてみました。

内田)「12時間で学ぶMBAエッセンス」を受講したきっかけは何ですか?

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鈴木さん)長年勤めたレコード会社を早期退職し、そのレコード会社から独立したデザイン会社で働いているとき、はたと自分は違うことがやりたいのではないかと思い始めました。そういえば以前から面白い空間を創りたいと思っていたなと。しかし、これからビジネスを始めるといっても何から手を付ければよいのかわからないし、モヤモヤとした気持ちで過ごす中で、「12時間で学ぶMBAエッセンス」のちらしを目にしました。そのとき「この講座を受けたら、自分の眠っていたモヤモヤが整理できるかもしれない」と思いつき受講しました。

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内田)受けてみて授業はどうでしたか?

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鈴木さん)自分がやりたいことを具現化することができました。まずは行動の順番がわかりました。それまでは、「こんなお店をやろう」と思いついたものの、やり始める順番もわからくて、今の何もない状態で何をすればよいのかと思っていましたが、マーケティングや経営戦略の授業を受けるなかで、何か始めればよいのか自分の考えを整理することができたのが大きかったです。さらに懇親会で創業者の内田学さんと話をする中で、内田さんが明るくて考えが柔軟で、自分のお店についての考えを「いいね!いけるよ!」と前向きに受け取ってくれて、そのときに「人と出会うのって楽しいな」と思うことができました。この講座は、「知識だけでなく実践をするための講座なんだ」と思い、それがきっかけで気づいたら走りだしていました。風に背中を押される感じで知らない間に会社をやめて起業。今も走り続けています。

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内田)お店を始めるにあたって何が重要でしたか?

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お店を始めるにあたって、たくさんの方にお会いし、今まで関わってなかった人と出会うなかで、どうやって信頼できる人と仕事ができるのかを考えました。その過程で私は、「信用できる人の指針」ができました。それは、1.後ろ向きなことを言わない人、2.バイタリティのある人、3.この人は人の気持ちを汲んでくれるなと思える人 という指針です。自分の中でこういう人ならOKと思える人と付き合う中で、万が一だまされたとしても納得できるなと。関わったこの時間はよかったと思える人と関わっていこうと。出会ったことの重要性をきっちりと自分の中で分析することで次に進みやすい。そうやって起業の準備を始める中で、今も一緒に仕事をしている梅林さんと出会い、その出会いは大きかったなと思います。梅林さんに私のアイデアを認めてもらい、気持ちよく開業ができ、その時点で一つの達成感がありました。

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内田)バニーガールがいるおでんバーという発想はどのように生まれたのですか?

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 最初は、女性をターゲットとしたお店を始めようと考えていて、「マッチョ缶詰バー」というのを思いつきました。意味もなく楽しめるお店がいいなと。缶詰にランクがあって「高級缶詰」と注文すると、マッチョな男の人が高いところまではしごをのぼって、そのときに筋肉が見られるというものです。缶詰のランクではしごの高さが変わるという。しかし、そのアイデアを梅林さんにも相談しながらよく考えてみると、新橋で開業で「女性をターゲットにする」のはリスクが高いのではないかということになり、さらに新たなアイデアを考えることになりました。そこで、梅林さんが以前、六本木でビニールシートのおでん屋をやっていた話を思い出し、新橋とおでんは合うなと思ったことと、新橋の物件が外から中が見える場所にあり、外からバニーガールが見えたら、「あっ、何の店だろう?」と興味を弾くのではないと思い、「おでんバニー」を思いつきました。さらに、バニーガールなら、「バニーガール」というだけで、お客さんが面白がってくれるのではないかと。それで梅林さんに相談すると、「いいね!」ということになり、さっそく開業の準備に入りました。

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内田)お店を続けるうえで大変なことは何ですか?

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今は、採用が大変です。お店のバニーガールはお酒を運ぶだけでお客様の接待をするわけではないのですが、ただ自分を見てもらうためだけにバニーガールになるという人はお客さんを喜ばすことができないので、その辺は見極めて採用しています。しかし、お酒を運ぶだけではモチベーションにかけることがあり、すぐにやめてしまう人も多いので、バニーガールに積極的にお店に参加してもらうために、現在はおでんではなく、「店内にある屋台を活用し、お客様の前でやきそばを作る」というパフォーマンスをしています。そうすることでバニーガールも積極的に参加し、モチベーションがあがっているようです。
  さらに、ビジネス環境的に現在は会社の飲み会が少なく、新橋では転勤になる方も多いので、継続的にお店に来てもらう工夫をしています。お店には「名簿接客システム」を導入し、来店いただいた方のお名前やその方の印象など次回来ていただいたときにどの従業員が接客してもお話ができるようにしています。さらに、100回以上来店してくれた方を「代表取締客様」としてお店にもお名前を掲載しています。また、新橋エリア内に店舗を移転してからは、お客様の数の分母を増やすべく、広くなった店を支えてくださる「ササエさん」チャレンジゲームを新たに取り入れています。様々な積み重ねによってお店をお客様に支えていただいています。

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内田)最後に一言お願いします。

  私は「12時間で学ぶMBAエッセンス」の2009年の忘年会パーティにも参加したのですが、実はお店のオープン日をずらして参加しました。そこで出会った方々もお店に来ていただいています。ほんとにこの講座とは縁があったなと思います。10年前に背中を押してもらって、また今年パーティに参加して、これからもますます頑張っていきたいと思います。

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後記:10年前に講座に参加してくださった鈴木さんがこのように弊社の講座をきっかけに開業され今でも活躍されているお姿を拝見し、ほんとに目頭が熱くなりました。様々な工夫をされ、いろんな難題を解決しながら前向きにお店を続けている鈴木さんを心から尊敬します。インタビューをさせていただき、長年続けられている経営者は常に深く物事を考え、指針をもって実行しているのだなと思います。信用できる人を見分ける指針についても大変共感し、それを明確に自分の中に持っていることに鈴木さんのすごさを感じました。ほんとにお忙しい中お話を聞かせていただき、ありがとうございました。